中央構造線断層帯を震源とする直下型地震の最大モデルを検討してきた徳島県は30日、震度と液状化危険度の分布図を公表した。震度7が想定される地域は、地盤が弱い吉野川北岸下流域を中心に9市町に上り、震度6強や6弱も徳島平野や県西部の広範囲に及ぶ。国が2009年に公表した同地震の分布図に比べ、揺れの強い区域が拡大している。震度が大きい地域は甚大な被害が予想され、県は耐震化などを呼び掛けている。

 鳴門市付近から愛媛県新居浜市付近まで全長132キロに及ぶ中央構造線断層帯(阿讃山脈南縁~石鎚山脈北縁東部)で起きる最大クラスの地震を想定。昨年4月の熊本地震の知見を踏まえ、地震発生層の幅を国の算出モデルより広く設定するなどし、250メートル四方ごとに最大震度を推計した結果、地震の想定規模はマグニチュード7・7となった。震源地は5カ所を想定し、各地域の最大震度を抽出している。

 市町村別の最大震度は《別表》の通り。震度7が想定される9市町のうち、震度7の面積率は藍住町が94%と最も高い。他の板野郡4町や鳴門市でも53~36%に上り、中央構造線断層帯と吉野川に挟まれた地盤の脆弱(ぜいじゃく)な地域で震度が大きくなる傾向が表れた。

 県西部4市町は断層帯に近いものの、比較的地盤が固いため最大震度は6強。震源から離れた県南部の海部郡3町や那賀町などは震度5強が最大だった。

 政府の地震調査研究推進本部は09年7月、同断層帯の震度分布図を公表。震度別の面積率などは明らかにされていないが、今回の県予測では震度7や震度6強の区域が大幅に広がっている。

 県は震度分布を基に、死傷者や倒壊家屋などの被害想定を8月末までに公表する。

 このほか、県は同日、中央構造線断層帯(阿讃山脈南縁部)以外で県内に影響を及ぼす8活断層の震度分布図も公表した。

 紀淡海峡~鳴門海峡間の中央構造線断層帯が震源の地震では鳴門市北東部で震度7と想定。徳島市から吉野川市にかけての徳島平野南縁断層帯や、佐那河内村から美馬市への鮎喰川断層帯では震度6強が予測され、県央部でも強い地震が起きる可能性があることが明らかになった。

 県は同日、各部局の幹部を集め、震度分布図の概要を説明。飯泉嘉門知事は「県民や関係機関に周知するとともに、耐震化や事業継続計画(BCP)の策定を進めてほしい」と指示した。

 震度と液状化危険度の分布図は、県ホームページ<http://anshin.pref.tokushima.jp/docs/2017032800308/>で公開している。