観光列車をもてなすための横断幕を作るやましろ狸な会のメンバー=三好市山城町

 妖怪タヌキ伝説にちなんだまちおこしに取り組む三好市山城町の住民が、JR土讃線で4月から運行する観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の乗客を、地元の阿波川口駅でもてなす準備を進めている。タヌキの着ぐるみで出迎えたり横断幕を掲げたりして、一帯を「狸(たぬき)の里」としてPR。近くの商店街に足を運んでもらうきっかけにしたい考えだ。

 阿波川口駅周辺では2015、16年秋、同市山城町に残るタヌキの妖怪伝説をテーマにした「やましろ狸まつり」が開かれ、大勢の人出でにぎわった。

 JR四国が大歩危―多度津駅間で運行する「四国まんなか-」のダイヤを検討した際、阿波川口駅は当初、停車予定はなかったが、まつりで地元が盛り上がっていることにも配慮し、停車駅となったいきさつがある。上りは15分停車し、下りは徐行運転する。

 観光列車を契機に、住民も年に1度のイベントだけではなく、常時多くの人が訪れる地域づくりを目指して活動することを決定。1月に「やましろ狸(たぬき)な会」を立ち上げた。

 手作りの横断幕を4枚新調。まつりのテーマソングを流し、着ぐるみによる出迎えを土日曜に行う。駅周辺にはタヌキのモニュメントや記念撮影用の顔出しパネルを設置する。

 今後、JR四国と連携しながら駅舎の改修も計画。タヌキの装飾を施すほか、地元産の茶などの土産物販売も視野に入れている。

 三好市出身のJR四国の半井真司社長は「観光列車の成功には地域の盛り上がりが必要なので、非常にありがたい」と歓迎する。狸な会の大野昌彦会長(59)=同市山城町大川持、ガソリンスタンド経営=は「将来的にはもっと長い間停車してもらい、商店街を歩く人を一人でも増やしたい」と話している。