那賀町の第三セクターが製作した、町産杉を使ったSUP用のボード=那賀町の川口ダム湖

 那賀町の第三セクターで木粉工場を運営する那賀ウッド(同町吉野)は、水上スポーツ「スタンド・アップ・パドルボード(SUP)」用のボードを製作した。町産材を使い、製材業の泉林産(同町水崎)、サーフボード製造販売業の高森康博さん(44)=阿南市出来町=と共同開発した。今後事業化して町産材の活用につなげたい考えで、2日に同町の川口ダム湖で製品を披露する。

 完成したSUP用ボードは長さ約4メートル、幅90センチ、厚さ10センチで、重さは80キロ。前進や旋回などの操作がしやすいよう、水に接する面はカーブを付け、溝などの形状を工夫し、全体にウレタン塗装を施した。パドルは町産のヒノキを使っている。

 一般的なSUP用ボードは長さ3メートルほどで軽量のウレタン製が主流だが、那賀ウッドでは「大人2人でも問題なく乗れる安全性と操縦のしやすさにこだわった」という。受注生産で価格は80万円ほどを検討。小型軽量でより安価な製品の注文にも対応する。

 SUPは、水に浮かべたボードに立ち、パドルでこぎ進む。サーフボードより浮力があり、ボードの上で釣りなども楽しめることから近年、国内外で人気が高まっている。

 町産材の新たな活用を模索していた那賀ウッドが、泉林産と、木でサーフボードの製作に取り組んでいた高森さんに声を掛け、今年1月から共同製作を開始。高森さんが設計とデザイン、泉林産が製造を担当した。那賀ウッドは商品の企画と今後の販売を行う。

 2日は、同町横石のカヌー乗艇場周辺で午前11時から午後4時まで、高森さんらが試乗を披露する。

 高森さんは共同開発をきっかけに町の地域おこし協力隊に応募し、4月からの採用が決まった。着任後はSUPの体験会を開く計画で「町には木頭杉一本乗りなどの伝統文化もあり、親しんでもらえると思う。水と緑の豊かな町の良さを生かし、活性化に貢献できれば」と意気込んでいる。