【左】ゴールを目指す福富美紀さん(左)浩明さん夫妻【右】僧侶の道に進むため区切りのレースとなった福島空也さん=徳島市陸上競技場

歯朶尾美里さん(左)采佳さん(中)の双子姉妹をねぎらう母の優子さん=徳島市陸上競技場

25日に開かれた「とくしまマラソン2018」(徳島陸協、徳島県、徳島市、徳島新聞社など主催)。今年も老若男女、さまざまなランナーが阿波路を駆け抜けた。久しぶりの出場に走る喜びをかみしめた主婦、僧侶の道へ進むため競技に一区切りを付ける男性、ベテランランナーの母親と切磋琢磨(せっさたくま)する双子姉妹。それぞれの思いを胸に力走した。

「みんなが走ることを純粋に楽しんでいて、日本は自由で平和な国だと改めて実感した」。徳島市の主婦福富美紀さん(52)は5年ぶりにフィニッシュゲートをくぐり、笑顔がはじけた。夫浩明さん(57)の転勤で昨年3月までサウジアラビアに滞在。同国では女性が走ることはタブーとされており、趣味のマラソンがしたくてもできなかった。

帰国後、マラソン講座に参加して練習を再開し、夫婦一緒に大会に臨んだ。「ブランクがあったのでゴールが遠かったけれど、楽しく完走できた」。これからも走り続けるつもりだ。

スタートから2時間55分43秒、爽やかな表情でゴールした小松島市大林町の福島空也(くうや)さん(23)は、今大会を区切りに10年間続けた陸上を一度離れる。実家の寺を継ぐため4月から1年間、高野山(和歌山県高野町)へ修行に出るためだ。

坂野中時代に陸上を始め、富岡東高、立命館大で長距離選手として活躍した。「思い残すことなく高野山へ行ける。人に恥じない立派な僧侶になり、徳島に戻ったらお坊さんランナーとして活躍したい」と目を輝かせた。

双子ランナー、歯朶尾(しだお)美里さん(24)采佳(あやか)さん(24)は、前回大会に続いて2回目の出場。8回目のベテラン、母優子さん(46)=いずれも藍住町、会社員=と共に出場したが、けがなどで力を発揮できず、次回大会での再起を誓った。

2人は前回は5時間余りで完走した。しかし、本番前の練習で右足をけがした采佳さんは17キロ付近で痛みが激しくなり棄権、美里さんもレースの途中で右足首を痛めて記録が伸びなかった。

采佳さんは「来年は絶対に完走する」と言い、美里さんも「練習を積んでもっとタイムを縮めたい」。4時間を切るタイムでゴールした優子さんは「2人ともよく頑張った。共にけがを乗り越え、力を付けてほしい」とねぎらった。