提供された臓器を徳島大病院に搬出する同病院の関係者=2日午前7時13分、小松島市の徳島赤十字病院

 徳島赤十字病院(小松島市)で2日、脳死と判定された成人女性から臓器を摘出する出術が行われ、徳島大病院(徳島市)など県内外の4病院に搬送された。徳島大病院には女性の片方の腎臓が運ばれ、慢性腎炎の「IgA腎症」で入院中の60代男性に同日中に移植手術が行われた。

 ドナー(臓器提供者)の女性からの摘出手術は徳島赤十字病院で実施された。移植に当たる4病院の医師が到着した後、2日午前3時26分に開始。約3時間かけて両肺と肝臓、膵臓(すいぞう)、腎臓を摘出し、移植出術が行われる各病院に陸路で搬送した。

 徳島大病院には午前7時35分ごろ、タクシーに乗った同病院関係者が到着。片方の腎臓が入ったクーラーボックスを病院内に運び込んだ。徳島大病院は移植手術の開始時間や男性の術後の経過など、詳しい情報を明らかにしておらず、3日にも発表する見通し。

 両肺は京都大病院で肺高血圧症の10代女性に、肝臓は九州大病院で原発性硬化性胆管炎の30代男性に、膵臓ともう片方の腎臓は神戸大病院で糖尿病性腎症の50代女性にそれぞれ移植手術が行われた。

 日本臓器移植ネットワークによると、ドナーの女性は健康保険証に記載された臓器提供の意思確認や家族による承諾などの後、3月31日午後と4月1日午前に脳死判定を受け、脳死と認められた。

 1997年施行の臓器移植法に基づく徳島県内での脳死移植は、2011年11月、13年2月に続いて3例目。全国では443例目となった。