徳島県は3日、鳴門市大麻町のコウノトリの親がひな4羽のうちの1羽を死なせる「間引き行動」が、巣の近くに設置している観察カメラの映像から確認されたと発表した。

 県や官民でつくるコウノトリ定着推進連絡協議会によると、3月30日午前9時22分、雄がくちばしでひな1羽の頭をくわえて巣の外に放り投げた。ひなは巣の縁に引っ掛かった後、巣の下に落ちた。4羽のうちやや小さい1羽とみられる。雄がひなを放り投げる直前まで巣にいた雌も、ひなの首をくちばしでくわえるなど乱暴に扱っていた。

 巣の下はやぶになっており落下したひなは確認されておらず、協議会は「野良犬やカラスに食べられる可能性がある」としている。

 間引きは、複数いるひなのうち最後にふ化して小さかったり餌を食べられずに弱ったりしている個体を親鳥が死なせる行動。残ったひなにたくさん餌を与え、巣立つ可能性を高めることなどが目的と考えられる。県は「種の保存に必要な、本能的で自然に起こりうる行動」としている。

 兵庫県豊岡市とその周辺の野外で繁殖したコウノトリにも同様の行動が10回以上確認されている。

 協議会の竹村昇会長(64)=鳴門市大麻町三俣=は「非常に残念でかわいそうなことになったが、残り3羽を生かすためだったのかもしれない。3羽はすくすくと育ってほしい」と話した。