国天然記念物で絶滅危惧種の海鳥カンムリウミスズメが繁殖のため、牟岐町沖の津島や出羽島周辺に飛来している=写真。白と黒の羽毛と頭髪を逆立てた「冠」のような姿が特徴で、タイミングが合えば出羽島連絡船の船上からも見ることができる。

 カンムリウミスズメは体長25センチほどの小さな海鳥で、日本や韓国の南部の近海にのみ生息。冬場に産卵・繁殖のため北上し、牟岐町沖では1~5月ごろに姿を見せる。水中で魚を捕る姿や、見た目の印象から「黒潮のペンギン」とも呼ばれ、愛鳥家に人気が高い。

 地元の漁師原田利宏さん(70)=同町中村=によると、毎年この時季には沖合からの漁の帰りに、カンムリウミスズメの群れを見かける。天気が良く、波の穏やかな日の夕方には、海上一面に400羽以上が体を寄せ合っており、思わず見とれるという。

 原田さんは「かわいらしい姿を見るのが毎年の楽しみ」と話している。