徳島地検に入る鎌田容疑者(中)=9日午前8時45分ごろ

 北井上西部土地改良区と関係団体の北井上西部環境保全協会(いずれも徳島市国府町西黒田)の使途不明金を巡る業務上横領事件で、2011~14年ごろにも不審な出入金がみられることが9日、改良区関係者への取材で分かった。15年度に協会の貯金口座から670万円を着服した容疑で県警に逮捕された改良区前理事長鎌田穗積(ほずむ)容疑者(72)=同市国府町西黒田=が、その以前から不明朗な会計処理を繰り返していた疑いがある。

 改良区関係者によると、両団体名義のJAバンクの貯金通帳には、11~14年ごろのほぼ毎月、13万円が引き出された記録があった。印字された出金額の横には「理事長」などと手書きの文字があった。

 出金された数カ月後にはそれまでに引き出された金額分の入金がされており、それぞれ「返金」と書かれていた。

 出入金の目的は不明だが、土地改良区や協会の業務に関わる出金ではないとみられる。改良区の関係者は、鎌田容疑者が個人的な理由で引き出していた可能性があるとみている。

 改良区の会計ではこのほか、15年度の総会資料の決算報告に17人分の役員報酬13万5千円が記載されていたが、役員の誰も受け取っていないことが不審点として浮上している。

 県警は9日、15年4月と11月に協会の口座から5回にわたり計670万円を着服したとする業務上横領の疑いで、鎌田容疑者を徳島地検に送検した。