東証マザーズ上場の住宅建設・販売会社「フィット」(徳島市)が、県の最低賃金(時間給716円)を下回る額の求人票をハローワーク徳島に提出し、ハローワークはそのまま受理して求職者に紹介していたことが12日分かった。同社は昨年10月の最賃改定前に作成した求人票を提出し、ハローワークが見落としていた。徳島労働局は求人票を訂正し、県内8カ所のハローワークに再発防止を指示した。

 フィットが今年1月に提出した求人票で、基本給の下限額が12万2283円となっていた。この場合、同社の雇用条件となっている月平均労働日数21日や1日8・25時間の就業時間を基に時給を算出すると、705・8円となり、現行の最賃716円を下回る。最賃を下回る額での求人への応募者はなかった。

 昨年5月提出の求人票がハローワークの紹介期限(翌々月末)を迎え、1月に改めて求人を申し込んだ際、最賃改定を失念して改定前と同条件で提出した。昨年5月時点では、当時の最賃695円を上回っており、問題はなかった。

 徳島労働局職業安定課によると、ハローワーク徳島は毎月2千件程度の求人を処理しており、その都度、窓口での受理者と担当官らが二重、三重の確認を行う。特に最賃が変更される毎年10月前後の求人は、厳しく調べているという。

 労働局職業安定課は12日、徳島新聞の取材に対し「あってはならないことで、申し訳ない」とミスを認め、同社の了承を得た上で基本給の下限額を12万4193円(時給換算716・8円)に訂正した。

 フィットは「原因は調査中だが、以前使った求人情報を更新する際の手続きに落ち度があったようだ。意図的なものではない。適切ではないので、直ちに直した」としている。

 求人票は、各ハローワークの専用端末などで紹介されている。