カードの内容を相談する北川さん(右)と淵川副住職=三好市池田町の雲辺寺

 四国霊場を訪れた外国人を案内する際に役立ててもらおうと、愛媛県今治市の会社員北川琢也さん(29)が、札所の特徴や周辺施設を英語で紹介するカード作りに取り組んでいる。これまでに愛媛、香川の16カ所分が完成。徳島県内の第1弾として66番札所・雲辺寺(三好市池田町白地)のカード作りに取り掛かり、寺関係者と内容を打ち合わせている。

 千葉県出身の北川さんは2010年、今治市の会社に就職。英語に堪能なことから、今治青年会議所が15年秋に開いた外国人向け遍路体験イベントで通訳を務めた。そこで英語に不慣れな札所の現状を知り、カード作りを思い立った。

 カードはA4判。境内や周辺飲食店の案内に、参拝者からよく質問される内容とその回答1組を添える。質問と回答は、了解が得られた札所を訪れて住職ら関係者から教わる。質問の数によって1カ所当たり10~20種類を作成。各寺は掲示したり、納経所で読み上げたりして活用する。

 雲辺寺では、淵川祐胤副住職(30)と打ち合わせ。境内にナスの石像が置かれていることから「なぜ境内にナスがあるのか」との質問と、親の忠告には無駄がないという意味のことわざ「親の意見と茄子(なす)の花は千に一つも仇(あだ)はなし」や、ナスは縁起が良いとされていることを答えとして載せることにした。近く出来上がる。

 北川さんは「遍路は世界に誇れる文化。将来的には全ての札所で外国人が参拝しやすい環境を整えたい」と意欲を見せる。県内では8番札所・熊谷寺(阿波市土成町)や22番札所・平等寺(阿南市新野町)とも話が進んでおり、了解が得られれば他の寺のカードも順次作る。