死んだり衰弱したりして海面に浮かぶ魚。周辺では赤潮の発生が確認されている=3日午前10時50分ごろ、牟岐町沖

徳島県の美波町から牟岐町にかけての沖合で赤潮が発生し、魚が死ぬなどの被害が相次いでいることが3日までに分かった。周辺海域では海水温の上昇も確認されており、県が因果関係を調べている。

県水産振興課などによると、3月30日に牟岐町の漁業関係者から「海水に着色が見られる。調査してほしい」との連絡を受け、同町沖の海水を調べたところ、1ミリリットル中に864個の貝毒原因プランクトンが確認された。正常な海水ならば、同プランクトンは数個存在する程度だという。

美波、牟岐両町の境目付近の海域で、グレやイサギなど約50匹が衰弱したり死んだりして海面に浮いていたほか、付近の港や沖合で衰弱した魚を見つけたという報告が県に寄せられている。

海部郡の沖合では3月20日から10日間で海水温が1度上昇しており、県は「これらの環境の変化が水産被害につながっているのでは」と推測している。

県は県内の全漁協に赤潮の発生情報をファクスで送信し、養殖魚の餌止めや赤潮の海域を航行しないようにするなどの注意を呼び掛けている。

牟岐町漁協の田中幸寿組合長は「早く原因を解明してほしい。漁獲量への影響はみられないが、風評被害などの恐れもある」と不安を募らせている。