6月26日の徳島県議会総務委員会で「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」を巡る問題について委員9人中7人が取り上げ、脱税容疑で告発された音楽プロダクション「アンサンブル・セシリア」(東京)と川岸美奈子代表取締役に約3億6800万円の事業費が渡っていた経緯などを追及した。川岸氏が徳島の音楽事業に関わるようになった経緯など不明点も多く、委員会日程を追加して飯泉嘉門知事に説明を求める提案も出たが、最大会派・県議会自由民主党の委員が反対し、賛成少数で否決された。

 山田豊氏(共産)は「音楽事業全体に疑念が持たれている。3年間以外の事業費の内訳も公表すべきだ」と情報公開を求めた。これに対し、吉成浩二文化創造室長は「脱税容疑の対象期間については委託業者に協力してもらい調査したが、それ以外に公表すべき数字はない」と説明した。

 庄野昌彦氏(新風民進)も金の流れを明らかにするため、詳細な支出が分かる事業見積書の提出を求めたが、吉成室長は「企業のノウハウが含まれるため全て出すのは難しい」と重ねて否定した。

 山西国朗氏(自民)は「県民が納得するまで徹底的に調べる必要がある」と音楽プロダクションに事業委託した経緯などについて、委託業者ら関係者への再調査を要請した。

 板東俊夫とくしま文化振興課長は「事業は問題なく完了した。委託業者に対し、これ以上踏み込んで調査する理由はない」と回答。「一日も早く県民の疑念を払拭(ふっしょく)する」(飯泉知事)とする県の姿勢とのかい離を感じさせる場面もあった。また川岸氏が関わるようになった経緯については「具体的に承知していない」と答えた。

 山田氏は「川岸氏を登用した経緯などを知事に説明してもらうべきだ」として委員会日程の追加を要請。庄野氏も賛成した。しかし川端正義(自民)、樫本孝(同)両氏が「不明瞭な点もあるが、9月議会で議論すればいい」などと反対意見を述べ、日程追加は賛成少数で否決された。