ワゴン車を活用した期日前投票所で投票する有権者=三好市西祖谷山村小祖谷

 2日告示された三好市長選で、ワゴン車による期日前投票所が4日、同市西祖谷山村小祖谷に設けられた。市選挙管理委員会が有権者数減で投票所を廃止したことに伴う代替措置で、県内では初めて。投票時間の午後2時から午後3時半までの間に、同地区の有権者7人のうち3人が投票を済ませた。

 ワゴン車の期日前投票所は、これまでの選挙で投票所として使っていた西祖谷消防団第6分団詰め所の車庫に車を止めて開設された。有権者は受け付けを済ませて1人ずつ車内に入り、運転席と後部座席の間に設けられた記載台で投票用紙に記入。立会人を務めた他地区の有権者2人と市選管の担当者に見守られて一票を投じた。

 投票所廃止に伴い、同地区の有権者が9日の投票日当日に投票するには15キロ離れた投票所に行かなければならない。源利市さん(87)は高齢と体調不良のため、3月に車の運転をやめた。「期日前投票所がなかったら投票に行けなかった。本当にありがたい」と話した。

 前回の選挙まで約30年間にわたって小祖谷地区の立会人を務めてきた萩原利男さん(59)は「以前は、投票日に朝から夜まで投票所で立会した後、車を1時間余り運転して池田町の体育館まで行き、投票箱が届いたのを見届けなければならなかった。心の中の重荷が下りた感じ」と感慨深そうだった。

 小祖谷地区で通常の投票所を設けるには地区内の有権者2人以上が立会人を務めなければならず、7人しかいない地区には負担が大きかった。そこで市選管は他県の事例を参考にして、投票所を廃止する代わりに他地区の人でも立会人を務めることができる期日前投票所を、車を使って1日だけ設けることにした。