旧海部町の低自殺率の理由などについて語る岡講師=美波町の県南部県民局美波庁舎

 旧海部町(現海陽町)の自殺率の低さに注目して研究した慶応大大学院健康マネジメント研究科の岡檀(まゆみ)講師(健康社会学)の講演会(県主催)が、美波町の県南部県民局美波庁舎であり、約100人が参加した。
 
 岡さんは、1973~2002年の30年間で自殺者7人と全国自治体で8番目に低かった旧海部町について、08年に来町して調査した結果を解説した。
 
 住民アンケートで近所付き合いの程度を尋ねると「日常的に生活面で協力する」と答えたのは16・5%で、自殺が多発していた県外自治体の回答(44%)に比べて人間関係が薄かったと指摘。「関係が緊密過ぎると自分の悩みをさらしにくい。強い絆が相手を縛り、生きづらくさせることもある」と述べた。
 
 その他の要因として旧海部町の住民は多様性を認める雰囲気や強い自己信頼感を持っていることなどを挙げた。