完成した工場で地ビールを楽しむ町民=上勝町生実

 上勝町生実に10日、地ビールを製造する工場「カミカツ ストーンウォールヒル クラフト&サイエンス」が開業する。町内で地ビールレストランを営む食品衛生管理会社スペック(徳島市)が、ビールを増産できるよう新設した。英国の有名建築家グループが設計しており、建築業界からも注目されている。

 鉄骨2階建てで延べ約600平方メートル。クラフトビールの製造や、ワインなどの香り付けされたビールたるの販売を行う。酵母菌の研究スペースもあり、企業や個人がオリジナルの商品を依頼することもできる。

 町有地を借り上げ、建物は元製材工場を活用した。2015年に英国の現代美術大賞「ターナー賞」に選ばれた建築家グループ「アセンブル」が設計し、廃材を窓枠や装飾に使い、「ごみゼロ」を目指す上勝らしさを取り入れた。シンボルタワーとして建てた欧州の伝統的な窯「ボトルキルン」は、来客者の試飲室として使われる。8日には町民向けの内覧会があり約40人が新作ビールを味わった。

 地ビールレストランの1号店は15年、同町正木にオープンし年間約5千人が訪れる。16年には東京・東麻布に2号店を出店した。

 スペックの田中達也社長(44)は「上勝の魅力を伝える場所にし、町でチャレンジする企業がもっと増えればうれしい」と話した。

 現地での購入や見学は予約制。問い合わせはスペック<電088(666)3339>。