徳島大空襲直後に撮影された徳島市佐古地区周辺の被害の様子。姫路市平和資料館の企画展で展示されている(徳島県立文書館提供)

 太平洋戦争末期の1945年7月3日深夜から4日未明にかけ、徳島市と高松、高知の両市、兵庫県姫路市で起こった大空襲を伝える企画展「昭和20年7月3・4日の大空襲」が姫路市平和資料館で開かれている。空襲直後に撮影された写真などの資料約150点を集め、戦争の悲惨さや平和の大切さを訴えている。

 米軍による4都市空襲はほぼ同時に起こった。マリアナ諸島のグアム、サイパン、テニアン各島の基地から約500機のB29爆撃機が出撃し、各地に分散して大量の焼夷(しょうい)弾を投下。徳島市で約千人、姫路では173人が死亡するなど、約3千人の民間人が命を落とした。4都市以外でも多くの被害があった。

 企画展には各地の文書館や教育委員会などが協力。空襲で焼け野原となった市街地の写真のほか、焼夷弾の残骸や当時使用していた衣類、召集令状、説明パネルなどを展示している。徳島は県立文書館が資料を提供し、城山周辺や佐古地区周辺などの被害状況を伝えている。

 平和資料館は、太平洋戦争の空襲犠牲者を追悼する太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔がある手柄山に1996年開館。例年、姫路市の空襲に関する展示を行っているが、同じ日に徳島などでも起こった事実を伝えようと、初めて企画した。

 同館の一盛徹係長は「戦争の悲惨さを伝えるため情報発信をするのが使命。徳島だけでなく、同じ日に近隣の都市でも多大な被害があったことにも目を向けてほしい」と話している。

 12月24日までで入場無料。空襲の疑似体験装置などを置いた常設展示室は200円(小中学生50円)。問い合わせは同館<電079(291)2525>。