県警が廃止した一灯点滅式信号機。現在は撤去されている=徳島市新蔵町(県警提供)

 徳島県警が、必要性の低下した「一灯点滅式信号機」の順次撤去を検討している。「赤色点滅」で一時停止しない違反が絶えないなど、ルールが十分に浸透していないとみられるため。近年普及の進む夜間発光式の一時停止標識に置き換えるなどして、交差点の安全性を高める。

 一灯点滅式信号機は主に、交差点での出合い頭の衝突事故防止を目的に設置。交差点の一方の道路が一時停止が必要な「赤色点滅」で、もう一方が注意して進行できる「黄色点滅」になっている。県警によると、県内では徳島市を中心に106基あり、主に市街地の裏通りに設置されている。

 一灯点滅式信号機を巡っては、赤色点滅の一時停止が守られていないケースが目立つ。県警は昨年、夜間点滅を含む点滅信号の信号無視で1479件を摘発した。赤色点滅側の車が停止せずに交差点に進入し、事故になるケースも多いという。

 老朽化した信号機の更新費用が財政的な負担になっていることや、地震で倒壊すれば道路をふさぐ危険性があることも、撤去を検討する理由になっている。

 県警は昨年12月、先行的なモデルケースとして徳島保健所前交差点(徳島市新蔵町)の一灯点滅式信号機を廃止した。廃止に当たっては、夜間発光式の一時停止標識を設置するとともに、路面にカラー舗装を施し、視認性を高める工夫をした。

 県警は撤去の数値目標といった具体的な計画は立てていないが、2月に各警察署に対し「一灯点滅式を含め必要のない信号機を廃止する方向で検討する」と通達した。現在は阿南市内で1カ所、撤去に向けて地元住民と話し合いを進めている。

 交通規制課は「一灯点滅式信号機の廃止は全国的な流れ。住民の意見を聞きながら廃止を検討していきたい」としている。