城満寺に新しく完成した石庭=海陽町吉田

 海陽町吉田の四国最古の禅寺・城満寺に、新たに石庭と茶室が完成した。同寺は戦国時代以降670年近く廃寺となっていたが、約半世紀前から前住職や地域住民らが復興を進めてきた。これまでに本堂や座禅堂などを再建しており、田村航也住職(37)は「寺に立ち寄った人たちが庭を見て、心に感じるものがあればうれしい」と話している。

 石庭は広さ約360平方メートル。水の豊かな同町をイメージした構成で、中央には流木や草花、大きな石を配置して「水竜」を表した。周囲には白と黒の砂利を巧みに使い、波模様を描いた。

 制作したのは、全国を旅している華道家萩原亮大さん(33)=神奈川県鎌倉市。萩原さんが2年前に同寺を訪れた際、田村住職が依頼した。

 茶室は広さ約400平方メートルの木造平屋で、禅僧の茶禅修行や法話聴聞などに使う。一般住民にも、憩いの場として開放する。石庭や茶室の費用は、住民らの寄付で賄った。

 10月30日にお披露目会が開かれ、住民ら約100人が参加。萩原さんの献花奉納などを見守った。

 城満寺は、曹洞宗を広めた名僧・瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)が1295年に開山した四国最古の禅寺。1969年から4代目の大槻哲哉前住職(87)が復興に取り組み始め、本堂や山門、座禅堂などの再建に尽力した。2011年から田村住職が意志を継いで活動している。