特別公開された国重文の文書を見入る来場者=阿南市長生町の長生公民館

 徳島県阿南市長生町宮内の八桙(やほこ)神社で所蔵されている国指定重要文化財「紙本墨書二品家政所下文附紺紙金泥(しほんぼくしょにほんけまんどころくだしぶみつけたりこんしきんでい)法華経八巻」が19日、近くの長生公民館で特別公開された。約2年間の修理を終えた記念行事で、一般公開は初めて。市内外の約300人が、平安時代の書物を熱心に見入っていた。
 
 展示されたのは、長寛元年(1163年)に貴族の執務所が八桙神社に発行した文書(縦約30センチ、横約1メートル)と、一緒に贈られた巻物8巻(縦約25センチ、横約7~10メートル)で、1910年に国重文に指定された。巻物は紺の和紙に金字で法華経がびっしりと書かれ、文書は巻物を神社に贈った理由が白の和紙に墨でしたためられている。
 
 同市長生町の勝瀬敏子さん(68)は「一度は見たいと思っていたので感激。金字のお経はとても美しく、今後も地域の宝物として大切に守ってもらいたい」と話した。
 
 巻物は劣化が進んでいたため、八桙神社が2015年5月から奈良県の専門業者に修理を依頼していた。