[上]イノシシに掘り返された芝生[下]箱わなで捕獲されたイノシシ=いずれも徳島市の西部公園

 徳島市の眉山周辺でイノシシに公園などが荒らされる被害が相次いでいる。個体数が増え、餌を目当てに人家近くへ生息域を広げている可能性がある。市によると、本年度は眉山周辺でイノシシの目撃情報が28件寄せられており、市は徳島地区猟友会と連携し捕獲対策を強化している。

 眉山中腹にある桜の名所・西部公園(加茂名町)では、今春ごろから芝生を剥がされる被害が発生。公園を管理する市公園緑地管理公社によると、10月に整備し直したが、直後にまた荒らされた。芝の根の間に潜むミミズを狙っているとみられる。

 市は12月に入って園内に箱わなを新たに設置し、約2週間で4頭がかかった。猟友会会員は「野良犬や野良猫などに餌を与えている人がいて、それを目当てに山の中から出るようになったのではないか」と指摘する。

 阿波の茶会発祥の地とされる瑞巌寺(東山手町3)では、庭園にイノシシが頻繁に侵入するようになり、8月から立ち入り禁止にした。あちこちで地面のコケが?がされ、石垣も崩されている。法輪太猷(のりわたいゆう)住職は「昨年も1カ月間ほど立ち入り禁止にしたが、今年はいつ再開できるか分からない。お手上げだ」と話す。

 市農林水産課によると、眉山と周辺でのイノシシの生息数は不明だが、本年度の目撃情報は例年より多く、南佐古から上八万町まで住宅地近くでの出没が目立つという。10月には、南庄町3の市道で自転車の70代女性がイノシシに衝突され、けがをしている。

 同課は、住民にイノシシへの注意を促すとともに、飼育している動物以外に餌をやらないよう呼び掛けを強める。捕獲頭数を増やすため、箱わな以外の方法についても検討している。