精肉などの生鮮食品も扱うダイレックス沖浜店=徳島市内

 幅広く商品をそろえ、低価格で販売するディスカウントストアとドラッグストアが徳島県内の流通・小売業界で存在感を高めている。消費者の節約志向に支えられて出店攻勢が続き、県内の店舗数を増やしている。ディスカウントストアの中には生鮮食品を扱う店も現れ、同業だけでなく、食品スーパーとの競争も激しくなっている。

 ディスカウントストアを展開するダイレックス(佐賀市)は徳島市内で、2016年12月に福島店、17年4月に中島田店、同年11月に沖浜店と相次いで出店。県内の店舗数は3年前の10店舗から13店舗に増えた。このうち沖浜店は従来の医薬品や冷凍食品などに加え、青果、精肉、鮮魚といった生鮮食品、総菜を取り扱う新タイプの店だ。

 オープン後は予想を上回る来店があり、特に精肉が好調。新タイプの出店について同社の広報担当者は「一度の来店でその日の買い物を済ませられるようにし、一層の集客を図るため」と説明する。

 新タイプの店は全国で増やしており、現在は約120店。県内でも沖浜店に加え、売り場面積の大きな既存店や新店には生鮮食品を置く方向で検討しているという。

 ドラッグストアも出店攻勢を続けている。四国経済産業局によると、県内のドラッグストアは2014年10月の64店舗から3年で72店舗に増加。販売額は23億円から27億円に増えている。

 レデイ薬局(松山市)は四国を中心に出店し、徳島は現在19店舗。3年前に比べて2店舗増やしており、品ぞろえは、来店者に主婦が多いことから、牛乳や豆腐といった食品を拡充させている。

 もともとショッピングセンターへの出店が多かったキリン堂(大阪市)は、03年から徳島で幹線道路沿いへの出店を加速し、同年12月の6店舗から現在は16店舗となっている。競合店が食料品を充実させているのに対し、生活習慣病予防など来店客に合わせたカウンセリング販売に力を入れ、薬局らしさを打ち出している。

 出店攻勢が続くドラッグストアなどの動きは食品スーパーにとっても人ごとではない。食品を重視した「スーパー化」が一部で進んでいることに対し、県内スーパー大手のキョーエイ(徳島市)は「品ぞろえの豊富さや鮮度の良さといった当社のスタイルを保ちながら対応していきたい」としている。