あるでよ徳島で販売されている徳島のご当地レトルトカレー=徳島市新町橋2

大塚食品(大阪市)が、世界で初めて市販のレトルト食品「ボンカレー」を徳島工場(徳島市)で誕生させてから今年で50年。レトルト食品は国民の食生活に欠かせない存在となり、その代表格がカレーだ。近年は各地のPRを兼ねた「ご当地もの」が花盛り。既に製造を終えた商品を含めると4千種類以上ともいわれる。徳島県内でも商品化が相次ぎ、専用のコーナーを設けるショッピングセンターも現れた。

カレー研究の第一人者で、レトルトカレーに精通しているカレー総合研究所(東京)の井上岳久所長によると、「ご当地もの」は1990年代から各地で製造され、現在も2千~3千種類流通しているという。

レトルトカレー発祥の地、徳島にはどんなものがあるのか。徳島市新町橋2の物産店「あるでよ徳島」には現在、7種類が販売されている。この他、徳島新聞夕刊編集部がインターネットなどで調べたところ、10種類ほどが確認された。

鶏肉の生産・加工を手掛ける貞光食糧工業(つるぎ町)は、自社で育てた阿波尾鶏を使った「阿波尾鶏あら挽カレー」を2010年に作った。粗びきにすることで阿波尾鶏ならではの弾力と歯ごたえのある肉感が味わえる。化学調味料や保存料などは使用せず「料理研究家のアドバイスを受けながら試作を重ねた」。

生シイタケ生産・販売の新野木材(阿南市)は「しいたけ侍カレー」を13年に製造した。「しいたけ侍」のブランド名で売り出している菌床生シイタケ2~4個を肉の代わりに丸ごと入れた。雑誌や動画投稿サイトで紹介され、販売数は5年間で1万個に上る。

レンコン加工品で国内トップシェアを誇るマルハ物産(松茂町)が13年に作ったのは「とくしま野菜カレー」。県産のレンコン、なると金時の食感を生かすために厚めに切って調理した。年間約2千~3千個を売り上げている。

変わったところでは、総合サービス業の筒井製絲(吉野川市)が15年、子会社のセントラルホテル鴨島(同市)内にあるレストラン「カナ」で1985年の創業以来作られている名物カレーを商品化。「セントラルホテル鴨島で愛され続けているビーフカレーをレトルトにしてみました。」と名付けている。

筒井大樹社長が「おふくろの味のよう」と親しむカレーを多くの人に食べてもらおうと企画した。年間約5千個が売れており、吉野川市特産品ブランドにも認証された。「お土産で購入した宿泊客から、その後も電話注文が来る」ほどの評判だ。