和暦を使っている徳島県の公文書。新元号への変更に伴い更新される

 政府が新天皇即位に伴う新元号の公表時期を改元1カ月前に想定し、準備に入ると決めた。公文書や契約書に和暦を使っている徳島県内の自治体や金融機関は、情報システムの改修や書類の更新を短期間で行う必要に迫られる。「スムーズに移行できるだろうか」。担当者からは不安の声も上がっている。

 住民登録や納税、福祉といった行政の業務は電算化が進んでおり、各自治体は情報システムの変更が必要な箇所の洗い出しを急ぐ。

 県は公表後の1カ月間での対応が難しいケースも想定している。総務課は「切り替えが間に合わない場合、平成表記で一定期間有効にするといった対策がいるだろう」と指摘する。

 徳島市は業務の大部分で独自に開発した情報システムを使っており、移行については「ある程度対応できる」(情報推進課)。一方、阿南市は住民情報を扱うシステムは業者のソフトを活用しているため、改修に向けた方向性は決まっていないという。

 帳票や納税通知書など、書類の元号表記を改めるのも時間がかかりそうだ。

 三好市は印刷物の元号と年数を庁内で印字している。移行準備の期間は足りているが、総務課の担当者は「改修後は正しく動くかどうか、システム上のトラブルについて十分検証したい。1カ月では少し短い」と心配する。

 金融業界は契約書などで和暦を使うことが多い。阿波銀行によると、全ての伝票を1カ月間で新元号に変えるのは困難だという。このため、元号表記をやめて年数だけを記すといった対応策を検討する。

 徳島銀行の担当者は「退位の議論が出始めたころから、対応の調査や研究を進めており、大きな影響はないだろう」とみている。