手の指が曲がって痛む

 【質問】81歳の女性です。60歳で右手の人さし指の第1関節がフラフラになり、動かすとコチコチ音がするようになりました。整形外科では遺伝との診断でした。しかし今考えると、ヘバーデン結節ではないかと思います。現在は親指、小指を除く全ての指が第1関節で曲がっています。時々、指の付け根が痛みます。朝の起床時は手のひらがこわばっています。生活や仕事には支障ありません。放置すると、症状が進んでしまうのですか。どうすればいいでしょう。

 橘整形外科(徳島市寺島本町西2)
 橘敬三院長

 関節動かし硬直予防を

 【答え】関節の変形や経過から考えてへバーデン結節を疑います。手のこわばりは使い過ぎによる腱鞘(けんしょう)炎を合併しているかもしれません。

 第1関節の変形性関節症をへバーデン結節といいます。結節は関節自体が太く変形したり、関節の変形で曲がったりします。また第2関節の変形は、ブシャール結節といいます。

 原因は40歳以上の女性に多いことから女性ホルモンや遺伝のほか、職業など環境因子による影響が考えられています。しかし、十分な検証はできていません。原因は不明です。根本的な治療法はありません。

 現在のところは対症療法だけです。関節の痛みや腫れなど症状に合わせて▽固定▽運動療法▽鎮痛剤などの投薬▽ステロイド剤の関節内注射▽手術(骨切除、関節固定)―が行われます。

 へバーデン結節の治療の注意点は、関節が固まらないようにすること。関節がうまく曲がらないと、小さな物をつまむ動作や握る動作ができなくなり、日常生活に支障を来します。予防は多少痛くても極端な安静は避け、負荷をかけずに動かすことが大事です。

 もう一つは、関節表面の皮膚に透明な膨らみができて気付く水ぶくれ(粘液嚢腫(のうしゅ))です。関節とつながっていることが多く、安易に袋を裂いて中身のゼリー状の液体を絞るとその傷跡から細菌感染して化膿(かのう)性関節炎を起こすことがあります。傷がなければ経過観察で構いませんが、裂けた場合は傷の処置が必要です。

 最後に、症状が強ければ多発関節炎を起こす関節リウマチとの鑑別が必要な場合があります。かかりつけ医に相談してください。