「歓喜の歌」を合唱し、アジア初演100周年記念事業の開幕を飾る子どもら=鳴門市撫養町の市文化会館

 ベートーベン「第九」のアジア初演100周年記念事業の幕開けとなる「子どもと大人のベートーベン『第九』交響曲第4楽章演奏会」(鳴門市主催)が27日、同市撫養町南浜の市文化会館であり、市内の児童ら約280人が元気な歌声を響かせた。

 県内の小中高校生を中心にした徳島交響楽団ジュニアオーケストラが、山田啓明鳴門教育大准教授のタクトに合わせて演奏。ソリストに続き、撫養、林崎、鳴門第一、板東の市内4小学校の6年生と認定NPO法人鳴門「第九」を歌う会のメンバーが「歓喜の歌」を力強く歌い上げ、1200人の聴衆から大きな拍手が送られた。

 板東小の中原光翼君(11)は「ドイツにまで届くよう、心を込めて歌った。自分もみんなも100点の出来」。クラリネットを吹いた鳴門中1年稲付結音さん(12)は「日本とドイツの友情が続くよう、第九を受け継いでいきたい」と笑顔だった。

 熱心に聞き入っていた黒崎良祐さん(89)=同市撫養町南浜=は「大人に負けない演奏と歌声に感動した。頼もしい担い手に育ってくれそう」と話した。

 会場ではこのほか、同市の児童文学作家くすのきしげのりさんの絵本「交響曲『第九』歓(よろこ)びよ未来へ!~板東俘虜(ふりょ)収容所 奇跡の物語」の朗読や、映画「バルトの楽園(がくえん)」の上映会もあった。

 記念事業はアジア初演100周年となる6月1日から3日にかけ、記念演奏会やシンポジウムなど多彩な催しがある。