任期満了に伴う那賀町議選(定数14)は22日、投開票される。5カ月ほど前には無投票の可能性も出ていたが現職12人に加え、新人5人が立候補し、定数を3人上回る選挙戦となった。「無投票では町政が活性化しない」との思いで立候補した新人もおり、激しい集票合戦が繰り広げられている。

 新人の1人は、無投票となった2013年10月の前回選挙の後、町民から出馬要請を受けた。態度を決めかねていたが、定数割れの可能性が出ていたこともあり、出馬を決めた。「勝ち負けは別。無投票になれば住民の町政への関心は薄れる一方だ」と理由を説明する。

 他の新人4人は「定数割れ」とは関係なく立候補を決めたという。このうち1人は、本年度末で母校が統合され、地域の活気がなくなることに危機感を持つ。「地域にとって学校の存在は大きい。情報通信技術(ICT)などを活用し、小さな学校でも生き残れるような方法を提案したい」と意欲を見せる。

 議会は無投票や人口減少を踏まえ、15年6月に定数16から2削減。なり手不足対策として議員報酬の引き上げを検討した。議員報酬(18万2千円)を35歳以下に限って30万円に引き上げる案だったが、今年5月、各種団体の代表などでつくる町特別職報酬等審議会が反対した。

 この時点では無投票の可能性も出ていた。新人の1人は「議員は地域のために働くべき。報酬のために働くのではない」と引き上げに反対の姿勢だ。

 旧町村別の5地区のうち唯一、新人が立候補しなかったのが木沢地区。現職1人が引退し、直前まで擁立の動きはあったが、最終的には本人が不出馬を決めたという。

 木沢地区の80代の男性は「たちまち政策的に取り残されることはないだろうが、頼れる地元の議員がいないのは心配だ」と漏らす。

 一方、町のほぼ中心に位置する上那賀地区は現職6人、新人2人が立候補した。最後に出馬を表明した現職は「迷ったけれど、地元と町全体を活性化するための施策を訴え続けたい」と意気込む。

 ◆2、3人が当落線上

 22日に投開票される那賀町議選は定数3を上回る17人が立候補しており、当落線上で2、3人が競り合う。午後10時ごろには大勢が判明する見通し。

 立候補者の党派別は共産が2人で、他は無所属。

 各陣営は連日、町内を街宣し、支持拡大に努めている。政策面で目立った争点はないが、8年ぶりの選挙戦に住民の関心は高まっている。投票率は2009年10月の83・14%と同程度になるとの見方が強い。有権者数は約1300人減少しているが、定数を2削減したため、当選ラインは300票ほどになりそうだ。

 地区別では、鷲敷地区(有権者数2492人)は現職3人、新人1人。相生地区(2306人)は現職1人、新人1人。上那賀地区(1391人)は現職6人、新人2人。木頭地区(1108人)は現職2人、新人1人。木沢地区(517人)はいない。

 18、19両日に期日前投票をしたのは736人。09年の3日間の718人を上回っている。台風の接近で、投票日は悪天候が予想されるため、早めに投票した人が多いとみられている。

 投票は町内21カ所で、午前7時から午後8時まで(上那賀、木沢、木頭の3地区11カ所は同6時まで、相生地区6カ所は同7時まで)行われ、午後9時から同町和食郷の鷲敷体育館で即日開票される。

 16日時点の有権者数は7814人(男3648人、女4166人)。


 徳島新聞社は、那賀町議選の開票結果をホームページ(HP)に掲載します。