四国ダービーのチラシ

 J2の徳島ヴォルティスは7月1日午後7時から、鳴門ポカリスエットスタジアムで愛媛FCと対戦する。四国の盟主の座を懸けたダービーマッチは27度目。通算成績は徳島の13勝5分け8敗で、昨季は2戦2勝と分はいい。6―1で大勝した山形戦の余勢を駆って前半戦最後の試合を白星で締めくくりたい。

 決定力不足に苦しんでいた徳島だったが、直近の山形戦と熊本戦は複数得点で快勝した。両試合ともFW渡、山﨑のツートップが得点を挙げるなど、最前線の勝負強さが目立った。
 
 ポスト役の山﨑が守備陣を引き付け、渡が頭で競って決めたり、渡のクロスに山﨑が反応したりと、相手の思惑の裏を突く2人の連係が好結果につながっている。渡は「互いに信頼感がある。まだまだ点を取れる」と自信を示す。
 
 中盤も活発だ。山形戦ではMF島屋が巧みなボールキープで守備陣と前線の橋渡し役を務め、攻撃を活性化。サイドのMF馬渡は鋭いクロスがさえ、前川、杉本はパス交換だけでなく、得意のドリブルでも敵陣深くに食い込んだ。チャンスの裾野が大きく広がったことが大量得点を呼び込んだ。
 
 あとはこの好循環をいかに長くピッチ上で続けるか。山形戦は前後半とも終盤に10分ほど積極的にプレスができず、陣形が引いてしまう時間帯があった。前線でプレスをかけ、ボールを長時間保持する戦術は体力消耗が激しいためだ。
 
 開幕以来ただ一人、先発フル出場を続ける岩尾主将は「海外では当たり前のことだし、体力の消耗は言い訳にならない。最後まで緩めずプレーしたい」と自身を含めて活を入れた。
 
 徳島、愛媛の両チームがJ2で顔を合わせて10年。ダービー戦は「サポーターのための戦いでもある」というのはロドリゲス監督。「良い試合を見せることで観客は喜び、次の試合も足を運んでくれる。難しい相手だが、まず勝ち点3を取ることが大事」。本領を発揮し始めた徳島が、自信と誇りを胸に愛媛を迎え撃つ。

攻守両面ハードワーク 愛媛FC 

 オフに昨季の主力が抜けて戦力低下が危ぶまれたが、ここまで徳島と同じ9勝を稼いでいる11位の愛媛。豊富な運動量に支えられた攻守両面のハードワークが、順位を押し上げる原動力になっている。
 
 3-4-3の陣形で攻撃の軸となるのが、2014年に徳島でプレーしたMF小島。広い視野で長短のパスを使って組み立てるだけでなく、2列目からの飛び出しやシュート力も持ち味で、今季は既に4点を挙げている。
 
 在籍5年目のFW河原はチーム最多の5得点。U―18など各世代の日本代表に選ばれた経験があり、頭脳的なプレーができる。ゴール前で怖い存在だ。
 
 ここぞという局面のカウンターは鋭く、厚みもある。半面、3失点、4失点したゲームが各2試合あり、守備面では若干安定感を欠く。徳島は早い段階で山形戦で見せた爆発力を発揮してリードし、相手にペースをつかませないようにしたい。