ヘッドライトやフロントガラスが損傷した容疑者の乗用車=10日、徳島名西署

 10日午前2時20分ごろ、石井町石井の国道で、大阪市天王寺区、飲食店店員河野匠さん(24)が乗用車にはねられ、徳島市内の病院で死亡が確認された。車は逃走したが、運転していた男が現場近くにいるのを徳島名西署員が発見。呼気から基準値を超えるアルコールが検出されたため、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の疑いで男を逮捕した。

 逮捕されたのは、東みよし町西庄、会社員松本良容疑者(21)。車の助手席には、みよし広域連合消防本部の消防士(22)=東みよし町=が乗っていた。同本部は消防士が飲酒運転をほう助したと判断し、懲戒免職にすることを決めた。

 逮捕容疑は、国道で酒気を帯びて乗用車を運転し、歩いていた河野さんをはねて死亡させ、そのまま逃走したとしている。

 署などによると、松本容疑者は事故後、現場から約900メートル東で車を降り、フロントガラスやドアミラーが破損しているのを確認。引き返したが現場を通過し、約500メートル西の駐車場に車を止めて立ち去った。事故から約20分後、署員が破損した車と近くのスーパー駐車場で座っていた松本容疑者を発見した。

 調べに対し、松本容疑者は酒気帯び運転は認めているが「よそ見をしていた。何かに当たったが、人とは思わなかった」と供述し、容疑を一部否認しているという。署が事故原因などを詳しく調べている。県警は11日、松本容疑者を送検した。

 署などによると、松本容疑者と消防士は東みよし町内の飲食店などで酒を飲んだ後、2人で徳島市内に向かう途中だった。

 現場は片側1車線の見通しの良い直線道路で、信号機や横断歩道はない。河野さんは石井町内の実家に帰省中で、近くの飲食店で父親(62)と食事をして帰る途中だった。約200メートル後方を歩いていた父親がスピードを出して走る車を目撃、衝突音を聞いて駆け付け、110番した。