山城町のタヌキ伝説を紙芝居にした掛野さん(左)と下大寺さん=三好市池田町川崎

 三好市山城町の掛野ひとみさん(66)と下大寺歌子さん(68)=ともに主婦=が、町に伝わるタヌキ伝説3話を題材にした紙芝居を作った。地元に残る妖怪伝説のうち最も多いタヌキにまつわる話を子どもらに知ってもらい、伝承や地域の活性化に一役買う。

 紙芝居は縦45・5センチ、横53センチ。子だくさんの母ダヌキが、物乞いをしながら地域に溶け込んでいく「おたね狸」(5場面)、タヌキの命を助けた商人がお返しに金の玉をもらって、商売繁盛につながった「おはつ大権現」(5場面)、山法師がタヌキにいたずらをした仕返しに化かされる「ほら法師」(7場面)がある。

 上演時間は一話当たり3分ほど。地域のタヌキの伝承に詳しい同市山城町の下西稲子さん(90)や同市池田町の下岡昭一さん(79)らの助言を受けて、物語や挿絵を構成した。絵は顔彩と呼ばれる日本画絵の具で仕上げている。

 6月7日に大阪市で開かれる、関西在住の山城町出身者でつくる「近畿山城大歩危会」の会合で初披露するほか、地元の学校や文化祭などでも上演していく。

 妖怪伝説を生かした地域おこし活動に取り組んでいる同市山城町の住民団体「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」によると、同町には妖怪伝説が160話あり、うちタヌキ関連は40話を占める。

 ただ、多くは地元でもあまり知られていないため、子どもにも親しんでもらえる紙芝居作りを思い立った。

 掛野さん、下大寺さんは「制作に賛同してくれる仲間を増やし、残る伝説も紙芝居にしていきたい」と話している。