蒲生田海岸で見つかったアカウミガメの足跡を調べる市職員=阿南市椿町

 阿南市椿町の蒲生田海岸で22日朝、今年初めてアカウミガメの上陸が確認された。産卵はしていない。同海岸は昨年、上陸回数が調査を始めた1954年以降で最も少ない3回にとどまった。初上陸はここ10年で2番目に早く、海岸の清掃活動を例年より前倒しして行うなど、上陸を心待ちにしていた住民は「今年こそ多くのウミガメに来てほしい」と期待を寄せている。

 午前6時半ごろ、ウミガメ監視員の女性(66)が、波打ち際から砂浜に約70メートル続くウミガメの足跡を見つけた。市職員が確認したところ、足幅は約70センチで中型のアカウミガメとみられ、産卵場所を求めて上陸したものの産卵には至らなかったと判断した。同日早朝に上陸したとみられる。

 同海岸は県内有数のアカウミガメの上陸地で、例年5月下旬から上陸し始め、7月ごろにピークを迎える。2012年の上陸回数は県内最多の43回(産卵は23回)に上った。しかし、14年は過去最少となり、保護や調査活動を続けている地元の住民、小中学生らから落胆の声が上がった。

 このため、同市蒲生田、伊島、椿泊、椿の各地区の自然保護に取り組む住民団体「KITT賞賛推進会議」は17日、毎年6月第1日曜に実施していた海岸の一斉清掃を前倒しして実施。周辺住民や市内の高校生ら約150人が参加した。6月7日には椿町中学生が清掃活動を行う。

 KITTウミガメ部会の鎌田武部会長(86)は「きれいになった海岸に、多くのウミガメに上陸してもらいたい。今回上陸したウミガメも、再びやって来て産卵してくれると願っている」と話している。