徳島県が設置を検討していることを明らかにしたコウノトリの人工巣塔=兵庫県豊岡市(徳島県提供)

 鳴門市に飛来している国の特別天然記念物コウノトリの雌雄2羽が大麻町の電柱の上で巣作りしているのを受け、コウノトリが安全に営巣できるようにするための人工巣塔の設置を徳島県が検討していることが25日、分かった。飯泉嘉門知事が定例記者会見で明らかにした。具体的な設置時期や場所は、21日に発足した官民組織「コウノトリ定着推進連絡協議会」の営巣部会で詰めていく。
 
 人工巣塔は、コウノトリの人工飼育と野生復帰に取り組む兵庫県立コウノトリの郷公園がある豊岡市などで設置されている。同市コウノトリ共生課によると、一般的に高さ12~13メートルの鉄筋コンクリートなどの柱の上に円形の巣台を取り付け、コウノトリが木の枝などを敷いて巣をつくる。

 豊岡市内には現在、県や市、個人などが設置した25基の巣塔があり、今年は8基で繁殖が確認された。同市のほか兵庫県朝来、養父両市や京都府京丹後市にも人工巣塔がある。

 電柱の上に巣が作られている鳴門市大麻町のケースでは、四国電力が巣の周りに電気を流さない応急の対策工事をしている。

 知事はこうした状況を受け「上が真っ平らな塔のような物を建てたらどうか」と人工巣塔を設置する可能性に触れた。時期については明言せず「巣を作り餌も採っている状況で工事をしたら、騒音で飛んでいってしまう恐れがある。まずは巣作りを見守り、その後の対策としてやっていく」と語った。