存続の危機にあるモンゴル国立野球場=2007年8月、ウランバートル市(野球のまち阿南推進協議会提供)

 阿南市などでつくる野球のまち阿南推進協議会は、8月にモンゴルの首都ウランバートルの国立野球場で開かれる少年野球大会に、市内の野球チームを派遣することを決めた。1996年に旧那賀川町が中心となり寄付金を募って建設した同野球場は、周辺の開発が進み、存続が危うくなっている。危機感を抱いたモンゴル野球連盟が野球への関心を高めようと大会を計画。推進協が協力することになった。

 推進協は同市那賀川町の「平島ドリーム」に参加を打診しており、監督、保護者らを含め15人程度を派遣する予定。8月21日にモンゴル入りし、22、23両日にウランバートルの3チームとリーグ戦を行う。24日に帰国する。

 野球場は、国会議事堂や役所が集まるウランバートル市の中心部にある。周辺では近年、ビルやマンションの建設が相次いでおり、野球場の敷地売却が検討されているという。

 この状況を懸念したモンゴル野球連盟のスガルスレン・マグワン理事長が、阿南市出身でモンゴルとの野球交流を長年支援している河内志郎さん(70)=小松島市大林町、三木資源会長=に相談を持ち掛けた。推進協も含めて話し合った結果、野球大会を開くことで合意した。派遣費用は河内さんが負担する。

 阿南市とモンゴルとの交流は、旧那賀川町体育協会が中心となって91年に野球道具を寄付したことから始まった。同市との合併後も、2009年に野球道具を寄付したり、12年に市内で行われた映画「モンゴル野球青春記」のロケに大勢の市民ボランティアが参加したりと交流は続いている。

 河内さんは「野球場はモンゴルとの交流の証しであり、決して失ってはならない。存続のためにできる限りの力添えをしていきたい」と話している。