商品づくりの参考にするため、藍染を体験するビドルさん(右)=藍住町の藍の館

 呉服販売の「絹や」(徳島市)が、欧州のデザイナーによる商品開発で現地市場の開拓を狙う中小企業基盤整備機構の「ネクストマーケットイン事業」に、2年連続で選ばれた。自社開発した藍染の皮革を使って商品を作り、来年1月にパリで開かれる見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出品する。
 
 「絹や」の商品開発を担当するのは、イタリアの日用品ブランド「グッチーニ」などで活躍するフランス人デザイナー、エリザベス・ビドルさん。化学薬品を使わない「天然灰汁(あく)発酵建て」の手法で染められた皮革を使い、商品を4点程度作る。小物や食器のデザインを得意としているが、何を作るかはまだ未定。年内をめどに完成させ、見本市で披露する。
 
 ビドルさんは、このほど来県して「絹や」の店舗と「藍の館」(藍住町)を視察した。「工程や歴史を学び、藍の可能性は無限大と感じる。絹やのイメージにふさわしい商品を作り上げたい」と話した。
 
 海外市場を見据えたものづくりを目指すネクストマーケットイン事業は昨年度から始まり、本年度が2回目。全国で25社が採択され、四国では絹やが唯一、選ばれた。
 
 絹やは昨年度の事業では、ドイツ人デザイナーが藍染のかばんを新作した。今年2月、ドイツの見本市「アンビエンテ」に出品し、現地企業から大量注文を取り付けるなど成果を挙げた。