“完結”を控えたチャットモンチーのインタビュー。2回目は、橋本絵莉子さん(ギター&ボーカル)と福岡晃子さん(ベース)が、3ピースから2ピースへと編成が変わる中で感じたファンとのつながりを語った。

チャットモンチーの福岡晃子さん(左)と橋本絵莉子さん

 ◆3ピースから2ピースへ

 ―2011年、高橋さんの脱退を経て2人に。2ピースやサポートメンバーを迎えた体制、打ち込みを使った編成と、自在に形を変えて「チャットモンチー」を続けてきた。形を変えることへの思いは?

 福岡 形を変えること自体は、やりたい音楽をやるという意味で自然な流れではあったんですけど、お客さんにしてみたらどうなんだろうってことは常に気にはしていました。チャットモンチーの名前でどこまでできるだろう、みたいな。

 それが今回の完結にもつながっていて。ここまでいろいろなチャットモンチーの“変身”を見てもらって、そのたびに昔の曲もリアレンジをずっとしてきた。いろんなアレンジでいろんなパターンで昔の曲も見せたので、お客さんも「もういいよ」って言ってくれるんじゃないか、完結しようかなってことになりました。

 橋本 3ピースから2ピースに変わったときには「くみこんがいなくなった穴を2人で埋めよう。チャットモンチーをさらに純度が高い状態でお客さんに見せたい」という勢いがあった。2ピースを経験してからは、その時々に「こうすれば面白いんじゃないか」ということを探すようになった。

 きっかけはくみこん脱退後の2ピースだったけど、あっこちゃんがドラムになったように、体制もチャットモンチーとして自由自在に変えることができた。だからこそ「チャットモンチー・メカ」につながって、「誕生」というアルバムもできて、きれいに終われるのは本当によかったと思います。

 

 ―変わるときには勇気が必要だったのでは。当時を振り返って思うことは?

 福岡 変わるときに一番勇気がいるのは、自分がどれだけ振り切って変われるか。ドラムになったときも、今回メカをやったときも、やりたいと言ったからには中途半端にできないので、自分が本当にいいって思えるところまで到達できるかどうかが一番不安で、その次にお客さんがどう思うか。

 自分が自信のあるものを作っても、受け入れられなかったらそれまでかもしれない。なので、自分がちゃんと変われるかがいつも不安でした。リリースしてきたものは、自信を持てるもの。毎回自信を持って音楽をやれてきたから、完結を自分たちで決められたのも、そういう幸せな環境があったからだなって思います。

 

 ◆ファンへの思い

 ―形を変える中で、ファンの反応は気になっていたとのこと。ファンの後押しを感じていた?

 福岡 曲については感想を直接知る機会はあまりないんですけど、雰囲気や「次にチャットは何やるんだろう」っていう温かいファンの存在を感じました。それぞれに好きな時期のチャットがあると思うんですけど。チャットモンチーっていう名前でできること…、私たちの勝手な思いですけど、半分は好きなことをやらせてもらいたい、もう半分は安心して見てほしいというのがあるから、お客さんが聴きたいだろう曲をリアレンジするのが自然になっていて、新曲ばっかりやらない。そういうところで昔から好きでいてくれるファンとつながり合えてたかなと思います。

 橋本 去年チャットモンチー・メカでツアーをまわったとき、ステージに出てきて演奏が始まると、客席の「え?」っていう驚きが、2ピースになったときと同じくらい感じて。演奏していくうちに徐々にほどけていくのをずっと見てたんですけど。

 MCで「来てくれてありがとう、ふるいにかけられた人たち」って表現をしたとき、お客さんがめっちゃ笑ってくれたんですよね。多分お客さんたちも同じことを思ってるんかなって。これだけ形が変わったけど、見に来たよっていうメッセージみたいなのを笑いで感じました。変わり続けたのを応援し続けてくれたし、そういうのをお客さん自身も面白がっていてくれている気がしました。

 

 ―5月下旬には、これまでリリースしたアルバムをツイッターを通じてストリーミング生配信。ファンがコメントを書き込みながら同時に音楽を楽しんだ。その様子を見てどう感じた?

 福岡 私もコメントに参加しようと思ったけど、できなかったので、みんなの流れてくるコメントをひたすら見てました。こういう感じで聴いてくれているんやと思って、生々しいというか。ストリーミングでみんなと同じタイミングで曲を聴いているって珍しい経験。それでチャットモンチーの思い出を投稿してくれてて、うれしかったです。

 えっちゃんも言うけど、お客さんの声を生で見たり聞いたりすると、自分たちが完結に向けて進んでるんやっていうのを一番感じます。