練習に励むアトアのメンバー=吉野川市美郷平

 仙台市の和太鼓パフォーマンスグループ「Atoa.(アトア)」が、吉野川市美郷で合宿し、練習に励んでいる。住民の協力で空き家や休校中の小学校体育館を活用。滞在は1カ月を過ぎ、住民との交流も生まれている。
 
 アトアは代表の高橋勅雄(ときお)さん(29)、弟の亮さん(25)=いずれも仙台市=ら4人で、高橋さん兄弟は国内外で活躍する和太鼓グループ「鼓童(こどう)」(新潟県佐渡市)の元メンバー。2011年の東日本大震災を機に「故郷の仙台で復興のために活動しよう」と鼓童を退団し、アトアを立ち上げた。東北地方を中心に公演活動を展開しており、徳島ではこれまでに6回行った。
 
 美郷とのつながりができたのは14年8月。共通の知人を介し、NPO法人「美郷宝さがし探検隊」メンバーの武田彰仁さん(64)と出会った。
 
 高橋さんらが地元で練習場所の確保に困っていることを打ち明けると、武田さんは協力を約束。平地区の中枝小体育館の利用をあっせんするとともに、周辺の住宅を一軒ずつ訪ねて日中は練習があることを伝え、住民の了承を得た。アトアは5月20日に美郷入り。恵美子地区の空き家で寝泊まりしながら、演奏や振り付けの技術を磨いている。
 
 練習時間には、多くの住民らが体育館に集まり、迫力ある音色に聞き入っている。探検隊の棟本誠二理事長(61)は「メンバーが来てくれて地域がにぎやかになった」と喜ぶ。高橋さんは「地元住民の理解のおかげで練習に専念できる。西日本の拠点にしたい」と話す。
 
 アトアは7月5日、同市鴨島町の鴨島公民館江川わくわくホールで公演する。メンバーは「支えてくれた人たちのためにも、力いっぱい演奏したい」と意気込んでいる。
 
 公演の問い合わせはアトア事務局<電090(7523)6404>。