徳島戦災死没者追悼式で献花する遺族ら=徳島市のホテル千秋閣

 死者約千人、負傷者約2千人もの犠牲者を出した徳島大空襲から70年を迎えた4日、徳島戦災死没者追悼式(徳島戦災遺族会主催)が徳島市内のホテル千秋閣で営まれた。遺族ら約60人が犠牲者の冥福を祈り、不戦への誓いを新たにした。

 参列者全員で黙とうをささげた後、遺族会の片山光男会長(83)=小松島市田野町=が「私たちは戦後70年、諸霊のご加護で混沌とした世相を生き抜いてきた。戦争の悲惨さを語り継ぎ、平和の尊さを訴えていきたい」と式辞を述べた。遺族らは白い菊の花を祭壇に献花し、手を合わせて犠牲者をしのんだ。

 式後に空襲体験を語った徳島市北矢三町1の竹宮悦子さん(79)は「当時9歳だったが、幼い弟2人を連れて必死に火の海の中を逃げた。焼夷弾は大人も子どもも関係なく命を奪った。戦争は二度と繰り返してはいけない」と力を込めた。

 市内ではこの日、戦争の悲惨さを写真や資料で伝える「徳島大空襲展」や、空襲体験者が語る集いも開かれた。

 徳島大空襲は1945年7月4日未明、米軍のB29爆撃機約100機が徳島市中心部に無数の焼夷弾を投下。市街地の約6割が焦土と化した。