康暦の碑をご覧になる皇太子さま=美波町東由岐(代表撮影)

 皇太子さまが27日、県南部の地震津波碑などを視察するため、空路日帰りで徳島県を訪問された。皇太子さまの来県は、2014年5月に鳴門市で開かれた第25回全国「みどりの愛護」のつどいへの出席以来で、4年ぶり9回目。皇太子さまは民間機で徳島阿波おどり空港に到着。美波町西の地の由岐駅ぽっぽマリンで、飯泉嘉門知事らの出迎えを受けた。

 同町では、正平16(1361)年に起きた正平南海地震の犠牲者を供養するために建てられた国内最古の地震津波碑とされる「康暦の碑」を訪問。皇太子さまは昨年、水と災害に関する国連の会合でのビデオ講演でこの碑を取り上げており、碑文や碑面の状況などを興味深そうに観察し、持参のカメラで撮影していた。

 碑について説明した同町文化財保護審議会の酒井勝利副会長によると、碑を次世代に伝えていきたいと話すと、皇太子さまは「それはいいことですね。ここへ来られて良かった」と述べたという。

 同じく正平南海地震の犠牲者を供養したものとされ、近くに建つ「貞治の碑」も視察。牟岐町の牟岐大震潮記念碑や南海震災記念碑のほか、海陽町が15年9月に建設した津波避難タワー(同町宍喰浦)なども見学した。

 皇太子さまは、人の生活に不可欠な水にまつわる問題を長年研究しており、その一環として、津波による被害の歴史と防災の現状を学ぶために来県された。