交通事故の死者ゼロを目指して活動を続ける四国劇団の団員=徳島市中徳島町の四国放送

 交通安全を訴える四国放送ラジオの長寿番組「交通戦争あなたの場合」が、放送開始から50年目を迎えた。交通事故の過失割合などをめぐり、当事者に扮した四国劇団(徳島市)の劇団員が迫真の演技で言い争う演出が人気で、3月には放送2500回を達成した。団員の減少や高齢化が進むが、同劇団は「放送を続け3千回達成を目指したい」と意欲を燃やす。

 番組は1966年に始まった。30分番組で毎週日曜日の午後5時から放送している。演劇や朗読が好きな30~60代の会社員や主婦らでつくる四国劇団が企画・制作を担当し、県内で起きた事故の中からできるだけ珍しい事例を選んでいる。

 9日の放送では、左折の合図を出したまま交差点を直進したミニバイクに、対向車線から右折してきた乗用車が衝突した事例を紹介。「合図を出したまま運転する方が悪い」「そっちが安全確認をすれば衝突しなかった」などと、団員同士が当事者さながらに言い争った。

 話し合いが口論になったところで、JA共済連徳島交通事故相談所の担当者が登場するのがお決まりのパターン。「右折の際に安全確認したか」「交差点で一時停止したか」などと問い掛け、詳しい事故状況を整理する。県警の警察官も毎回出演し、それぞれにどんな交通違反があったかを解説した後、過失の割合を同相談所の担当者が説明する。

 番組の開始当初には50人ほどいた四国劇団の団員も、今では20人ほどにまで減少。高齢化も進み、仕事を終えてから6時間以上を要する収録が体力的に厳しくなっている。

 それでも平田実団長(67)は「県内交通事故の死者ゼロをいつか達成するのが夢。そのためにも放送を続けていきたい」と話した。