雨乞い踊りから着想を得た創作舞踊を上演するフラウケさん=神山町下分のスキーランドホテル

 8月から神山町に滞在するスウェーデン人の女性舞踏家フラウケさん(35)=本名キャロリン・ルンドブランド=が、同町に古くから伝わる雨乞い踊りに着想を得た踊りを創作し、6日夜、町民に披露した。今後、母国でも上演していく。
 
 ロンドンの学校でダンスを学んだフラウケさんは在学中に見た日本の舞踊に感動し、舞踊家で俳優の田中泯(みん)さん=山梨県=の下で2年間修業した経験を持つ。知人から、神山町のNPO法人グリーンバレーが宿泊先やアトリエを有料で提供していることを聞き、踊りの題材を探そうと申し込んだ。8月上旬から同町下分のスキーランドホテルを拠点に活動している。
 
 滞在を始めて間もなく、雨乞い踊りの存在を町民から聞いて興味を持った。「踊る理由や背景をきちんと理解したい」と、同町で踊りの第一人者といわれた山口豊香さん=2014年死去=の声が入った録音テープを借りて毎日、練習場所にしている劇場「寄井座」でイメージを膨らませた。
 題名は「長雨」。水や自然への敬意を込めたという。ホテルの敷地内の特設舞台で町民ら40人を前に披露した。
 
 暗闇にたいまつの光が浮かぶ中、和服に身を包んだフラウケさんはしゃがみ込んだり、両手を上に差し出したりして神秘的な雰囲気を演出。3日間断食して備えたという30分間の熱演に、観客から盛んな拍手が送られた。
 
 フラウケさんは9日、帰国の途に就く。「神山で素晴らしい時間を過ごせた」と、舞台の設営などで協力したホテルや地元住民に感謝していた。「長雨」はスウェーデンとデンマークの計3カ所で上演する予定。