視覚障害者の山橋衛二さん(50)=徳島市昭和町8=が、警報音を鳴らさずにバックしたトラックにひかれて死亡、連れていた盲導犬も死んだ事故を受け、再発防止に向けて関係法令の改正を求める動きが強まっている。徳島県は14日、警報音の作動を法律で義務付けることなどを国に政策提言する。県身体障害者連合会も同様の申し入れを国土交通省に行う。
 
 県の提言書では、トラックやバスには警報音装置が設置されていない車や、ライト点灯時は音が出ない仕組みの車があると指摘。貨物車などの製造メーカーに警報音装置の取り付けを義務付ける道路運送車両法改正や、運転者に警報音を鳴らすことを義務化する道路交通法改正、ハイブリッド車や電気自動車などの接近を歩行者に知らせる「車両接近通報装置」の装備義務化などを求める。
 
 飯泉嘉門知事が14日に国交省と警察庁を訪れ、提言書を出す。

 県身体障害者連合会も、全国の視覚障害者団体でつくる日本盲人会連合を通してトラックの警報音の作動を法律で義務化するよう国交省に申し入れる。

 連合会の久米清美会長は「視覚障害者が歩く際、音は事故回避に大きな役割を果たす。交通弱者への理解を深めてもらうためにも国に取り上げてもらいたい」と話した。

 県議会は9日の議会運営委員会で、同様の内容を盛り込んだ意見書を、9月定例会最終日の13日に議員提案することを決めた。

■警報装置点検を事業所に通達 県交通安全協会

 徳島県交通安全対策協議会は9日、山橋衛二さんの事故を受けた緊急幹事会を県庁で開き、関係機関が再発防止策を報告した。

 約50人が出席。県トラック協会の郡信彦専務理事は、ほぼ全てのトラックにバックする際の警報音装置が装備されていることを踏まえ、約320の会員事業所に装置が正常に作動しているか緊急点検を求める通達書を送ったと説明した。

 協議会は、県内の運送、建設などの関係団体に警報音を作動させるよう呼び掛けるチラシを作る。