養蜂に励む梶浦艶さん(右)と夫の裕樹さん=吉野川市川島町学

 中国山東省出身で、吉野川市川島町学のイチゴ農家に嫁いだ梶浦艶(えん)さん(33)が養蜂家として起業し、蜂蜜作りに励んでいる。イチゴの受粉にミツバチを使うことにヒントを得て、4年前からハチの飼育を始め、今では200個の巣箱を所有する。夫の裕樹さん(39)の支えもあり、蜂蜜の生産量は年間4トンにも達している。
 
 艶さんは、2011年からセイヨウミツバチを飼い始め、13年に「梶浦養蜂園」を立ち上げた。ハチが多種類の花から集めた「百花蜜」や、ミカンの花の時期に集めた「ミカン蜜」を商品化。商品は、チューブ入り(250グラム、500グラム、1キロ)と瓶入り(300グラム、600グラム、1キロ)があり、価格は950~3700円。養蜂園のウェブサイトや市内の産直市などで販売している。
 
 艶さんは山東省青島出身。電子機器を組み立てる研修のため、01年に初来日し、阿波市市場町で3年間暮らした。いったん帰国したが、友人の紹介で裕樹さんと出会い、07年に再び来日してこの年に結婚した。
 
 裕樹さんのイチゴ栽培を手伝ううちに、花の受粉にハチを使うことを知った。ハチは11~5月、阿波市の養蜂業者から有償で借りていた。艶さんは「自分で飼えば費用が安く済む。ハチが増えれば蜂蜜も売れる」と養蜂業を始めることにした。
 
 1箱当たり2万~3万匹いるという巣箱を8個扱うことからスタート。試行錯誤を繰り返し、夫婦で飼育の勉強を続けた結果、ハチの数は順調に伸びた。
 
 蜂蜜は14年に吉野川市の特産品ブランドにも認証された。艶さんは「ハチに感謝の気持ちでいっぱい。市のブランドとして、広く知ってもらえるようにしたい」と話している。