今後のグループホームの方向性について意見を交わすパネリスト=アスティとくしま

 徳島市のアスティとくしまで11日から開かれていた第17回日本認知症グループホーム大会(日本認知症グループホーム協会主催)は12日、認知症ケアに関する海外の事例報告やグループホームの今後の方向性を考えるシンポジウムを行って閉幕した。シンポジウムでは「認知症ケアの拠点として地域の中で存在感を示さなければいけない」との意見が相次いだ。
 
 パネリストとして登壇した全国のグループホームの代表4人が、各施設の事例を発表した。施設が抱える課題では「症状が重度化した入居者や終末期の患者が増え、求められる役割が多様化している」「虐待防止などケアの質を向上させるための人材育成が難しい」などを挙げた。

 コメンテーターを務めた厚生労働省認知症・虐待防止対策推進室の水谷忠由室長は「どんな役割を担うのか、再度議論が必要だ」と強調し、「グループホームは認知症ケアの切り札として期待されている。地域の中で何ができるのか発信してほしい」と求めた。

 同協会の佐々木薫副会長は人材育成に向けた資格制度の創設を検討していることを紹介した。相談や交流など認知症ケアの拠点となる必要性を訴え、「地域に積極的に関わることが大切」と述べた。

 これに先立ち、オーストラリア政府の支援で行っている同国の認知症ケアについての発表もあり、看護師や作業療法士ら15人がチームとなって認知症への相談に対応する助言サービスの例が報告された。大会にはこの日も約千人が参加した。