落合集落の将来について意見を交わすパネリスト=三好市の東祖谷歴史民俗資料館

 三好市東祖谷・落合集落の国重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)選定10周年記念シンポジウム(市主催)が31日、東祖谷歴史民俗資料館であった。住民や行政関係者ら約100人が講演やパネルディスカッションを通じて今後の保全や活用策について考えた。

 文化財建造物修復技術者で元東京芸大客員教授の日塔和彦氏が「茅葺(かやぶ)き集落落合の保存と展望」と題して講演。近年、国内の茅葺きの耐用年数が短くなっていることを挙げ「古い景観を守るためには、修理技術者を早急に養成する以外にない」と強調した。

 「山村集落 落合の10年とこれから」と題して行われたパネル討論では、東祖谷で古民家再生に取り組む東洋文化研究家アレックス・カー氏や落合重伝建保存協議会の南敏治会長ら6人が意見交換。高齢化が大きな課題になっていることから「U・Iターンの増加が必要。お接待にも力を入れ、滞在型観光に結び付けよう」との意見で一致した。

 1日は古民家を改修した宿泊施設の無料開放や茅葺きの薫煙作業見学などがある。