【上】気球から撮影された地球の映像【下】気球打ち上げの準備をする学生=高知県室戸市の室戸中央公園(いずれもチーム提供)

 徳島大工学部の学生でつくるチーム「徳島大学ロケットプロジェクトBalloon班」が、気球に取り付けたカメラで地球を撮影する実験に成功した。徳島大によると、大学生が気球で地球を撮影したのは名古屋大などに次いで4校目で、四国の大学では初めて。学生は「地球の写真は神秘的で感動した」と口をそろえ、次はロケットの打ち上げを目指して活動に取り組んでいる。

 実験は9月15日に実施。申請など事務的な都合で徳島県内での打ち上げが難しかったため、高知県室戸市の室戸中央公園から小型カメラや気圧記録装置などを付けた気球(直径2・6メートル)をヘリウムガスで充満させて飛ばした。

 気球は約1時間半で成層圏の中ほどに当たる高度約35キロに到達したと推測され、気圧の変化で膨張して破裂した後、牟岐港の南東約40キロの海上に着水。その日のうちに漁船で回収された。

 カメラには宇宙の闇を背景に地平線が緩やかな弧を描いて輝き、広がる雲の合間から海が垣間見える地球の映像が収められていた。

 チームは、気球を飛ばし、気球に装着したミニロケットを上空から宇宙に発射させることを目的として、リーダーを務める2年の池田雄祐さん(20)らの呼び掛けで2014年に結成された。現在は1、2年28人が所属している。

 気球による撮影は、ロケットを装着した気球打ち上げの前段階として、同大大学院の佐原理(おさむ)准教授(37)が提案し、4月ごろから準備を始めた。氷点下約70度の成層圏で機器を正常に作動させるため、保温性の高い材質を使うなどの工夫を凝らした。

 佐原准教授は「技術を学び、将来的にはNASA(米航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)で働いてほしい」と期待を寄せる。池田さんは「いずれはロケット打ち上げに挑戦したい」と意欲を見せている。