平和ミュージアムでの発表について話し合う大学生=徳島大常三島キャンパス

 太平洋戦争の終結から70年の節目を締めくくるイベント「戦後70年平和ミュージアムとくしま」が12、13の両日、徳島市の徳島大常三島キャンパスで開かれる。徳島の戦争に関わる資料を一堂に集めた展示会などによって、あらためて不戦の思いを訴える。

 「ふるさとも戦場に」と題した展示会(12日午後1時~同5時半、13日午前9時半~午後4時)では、徳島に残る戦時下の物品約100点を並べる。戦意高揚のためにつくられた紙芝居や戦闘機があしらわれた着物などを通して、戦争一色だった庶民の暮らしぶりを伝える。

 約70点のパネルも展示。1941年12月8日のハワイ真珠湾への奇襲作戦に特殊潜行艇の乗組員として参加し、捕虜第1号となった故酒巻和男さん(阿波市出身)に関するパネルでは、乗組員10人のうちただ1人生き残った苦悩の一端を紹介する。苛烈なミャンマー戦線に赴いた徳島の歩兵第143連隊や、松茂町で編成された徳島白菊特攻隊のパネルもある。

 展示以外では、12日午後4時から、徳島大総合科学部国際政治学研究室の3、4年生9人が、鳴門市のシベリア抑留体験者への聞き取り調査について発表する。13日午後1時半からは徳大出身のノンフィクション作家城戸久枝さんが「あの戦争から遠く離れた今、伝えたいこと~中国残留孤児たちの歴史と今」と題して講演する。

 徳島市出身の作家瀬戸内寂聴さんや郷土史家の湯浅良幸さんらが呼び掛け人となり、平和団体関係者らでつくる実行委員会が主催する。実行委員の高開千代子さんは「年の瀬にもう一度、戦争について考えてほしい」と呼び掛けている。入場無料。