燃料費削減などの効果が出ている薪ボイラー=三好市三野町の紅葉温泉

 三好市が、市有温泉施設に薪を使った木質バイオマスボイラーを導入して2年が過ぎた。化石燃料による従来のボイラーと併用することで重油の年間使用量は約35%、ガスは約10%減り、燃料費は300万円圧縮された。温泉のイメージアップにもつながっており、年間利用者は2400人増えた。

 薪ボイラーは2013年12月、松尾川温泉(池田町)に1基設置され、14年4月からは紅葉温泉(三野町)、サンリバー大歩危(山城町)、ホテル秘境の湯(西祖谷山村)、いやしの温泉郷(東祖谷)の4施設で14基が稼働している。主にスギやヒノキの間伐材を年間約1200トン使っている。

 5施設を合わせた重油の年間使用量は、薪ボイラー導入前の28万2千リットルから17万4千リットルに、ガスは18万3600立方メートルから16万8千立方メートルにそれぞれ削減。燃料費は4380万円から4080万円に下がった。

 県内の公有温泉で薪ボイラーを導入しているのは同市だけとあって、環境に優しいイメージが浸透しつつある。注目度も高まっており、年間利用客は18万9600人から19万2千人に増えた。

 薪は森林整備や木材の加工販売を手掛ける市の第三セクター・山城もくもく(山城町)から7割以上を購入している。紅葉温泉では地元の常連客からも柿やクヌギなどの雑木を買い取っている。最近は山間部の道路脇に生えた「支障木」を伐採して持って来る人もいるという。

 森林資源の有効利用とコスト削減、利用増という「一石三鳥」の効果に、視察の申し込みも多く、これまでに県内外の温泉や自治体、大学など17団体が訪れた。

 市観光課は「地域資源を活用している点を今後も大いにPRしていきたい」としている。