JR四国は30日、三好市池田町サラダの阿波池田駅近くに11月ごろ、簡易宿泊施設を開業すると発表した。同社の簡易宿泊施設は4月にオープンした京都市に次いで2カ所目。祖谷や大歩危地区を訪れる訪日外国人旅行者(インバウンド)が増えていることから、需要が見込めると判断した。鉄道利用との相乗効果で観光客を呼び込む。

 施設は阿波池田駅の北東約100メートルで、駅前商店街の中央に位置する。すし店だった空き店舗の1、2階延べ256平方メートルを賃借して改装する。総投資額は3千万円。

 客室は5室で計20人が宿泊できる。1階にはカフェが入居する予定で、鉄道車両の座席などを利用した特設コーナーを設ける。名称は「4S STAY(フォースステイ)阿波池田駅前(仮称)」。管理運営は、同市池田町で宿泊施設「heso camp(へそキャンプ)」や飲食施設「heso salon(へそサロン)」を営むオウライ(同市)に委託する。

 周辺には古い町並みが残っており、酒蔵や銭湯など、外国人観光客に人気の高い施設がある。半井真司JR四国社長の生家で国登録有形文化財の「内田家住宅主屋と蔵」も立地する。年間の稼働率55%、宿泊者3千人、売り上げ1200万円を目標にしている。

 同社は四国の人口が減る中、インバウンド向けの事業で収入を確保しようと、簡易宿泊事業に参入。京都市の「4S STAY 京都九条」は稼働率70%強で好調という。三好市池田町でさらなる施設の開業も検討している。

 半井社長は「池田は四国の真ん中にあり、四国を周遊する拠点になる。ここを中心に、四国で同様の施設を展開していきたい」と話している。