春の訪れを告げるシロウオ漁=阿南市椿町の椿川河口

 阿南市椿町の椿川河口で、春の訪れを告げるシロウオ漁が始まった。川沿いには満潮の時間帯に合わせて、この漁独特の四角い網がずらり。引き揚げられた網の中では体長4~5センチのシロウオが、透き通った魚体を陽光に光らせている。

 シロウオはハゼ科の仲間で「ヒウオ」とも呼ばれる。椿川河口では、産卵のため満ち潮に乗って遡上(そじょう)するシロウオを、「四つ手網」と呼ばれる約2メートル四方の網ですくい上げる漁法が伝わっている。

 地元住民12軒でつくる椿川ヒウオ組合によると、水温の上昇とともに遡上する群れの数が増え、大潮の満潮前が最も捕れるという。ピーク時で、1日に1軒当たり1・5キロの漁獲量を見込んでいる。

 漁期は4月上旬までで、ほとんどが自家消費され、一部が市内の飲食店などに出回る。生きたまま酢じょうゆで食べる躍り食いは、春の珍味として食通に愛されている。

 3月13日午前10時から、同町浜のつばき会館周辺で恒例の「椿川ヒウオ祭り」が開かれ、シロウオの試食や漁体験が楽しめる。