強風のため通行止めになった吉野川大橋=4日午後1時ごろ、徳島市川内町鈴江南

 4日、徳島県南部に上陸した台風21号の暴風の影響で、国土交通省徳島河川国道事務所は阿南市の那賀川大橋を1994年の開通後初めて、徳島市の吉野川大橋を2004年9月以来14年ぶりに全面通行止めにした。風による国道の規制は異例で、同事務所は「車の横転事故を防ぐためだった」としている。

 4日は徳島市で32・7メートル、阿南市では29・3メートルの最大瞬間風速を記録した。午前10時40分には那賀川大橋で2トントラックの横転事故が発生し、同事務所は大型車の通行が危険な状態だと判断。那賀川大橋を午前11時20分~午後3時10分の約4時間、吉野川大橋は午後0時35分~2時50分の約2時間、通行止めにした。

 四国内の一般国道は風害の発生頻度が低く、風速による通行規制の基準を設けていない。通行止めにしたのは04年の吉野川大橋だけで、当時は台風の影響で徳島市で最大瞬間風速45・4メートルを観測した。

 同事務所の多田貴幸事業対策官は今回の規制のタイミングについて「事故後の規制となったのは申し訳ない」と陳謝。その上で「両橋は交通の大動脈で、影響の大きさを考えると軽々に規制するのは難しい。危険性に応じて今後も対応していく」と話した。

 気象庁の被害目安によると、風速が40メートルを超えると走行中のトラックが横転する恐れがある。県トラック協会の郡伸彦専務理事は「一般車両を巻き添えにする多重事故など万一の事態が起きる可能性があり、判断が間違っていたとは言い難い」と語った。