駅舎をボランティアで改装するJR大歩危駅活性化協議会のメンバー=三好市西祖谷山村徳善西

 三好市西祖谷山村徳善西のJR土讃線・大歩危駅周辺の住民らでつくる「JR大歩危駅活性化協議会」が、同駅の駅舎の改装に取り組んでいる。増加しているインバウンド(訪日外国人旅行者)に和の雰囲気を楽しんでもらえるよう、畳敷きの空間を増やし、観光客と住民との交流拠点としても位置づける。4月から土讃線に新たな観光列車が導入されるのに合わせ、大歩危・祖谷観光の玄関口を生まれ変わらせようと、JR四国に申し出た。数百万円と見込まれる費用の全額を会員が負担する。

 2016年末、大工の中島義憲さん(66)=同市山城町上名=ら延べ約30人の会員が内装工事に取り組んだ。駅舎の最も奥にある和室(4畳半)で観光客に休憩してもらうため、待合室(24平方メートル)と観光案内所(同)、和室の3室を隔てていた壁を取り除き、和室に行きやすくした。

 今後は観光案内所にも畳を敷くほか、和室の壁には木目を引き立てる塗装を施すなどして落ち着いた雰囲気に仕上げる。

 このほか、大きな荷物を持っていることが多いインバウンドへの配慮として、大型ロッカーを置いた。地域の映像を流すモニターも設置する。4月の観光列車運行開始までに仕上げる。

 協議会は、10年10月に大歩危駅が無人駅となったことで地域が寂れてしまうのを懸念した住民らが同年11月、発足させた。JR四国から駅舎の一部を借り受けて簡易な改修をしたほか、周辺の清掃や観光案内などに取り組んでいる。

 4月に運行が始まる観光列車「四国まんなか千年ものがたり」は、県産食材を使った料理などを提供しながら大歩危-多度津駅(香川県)間を走る。多くの利用が見込まれている。

 JR四国によると、大歩危駅の利用者は少なくとも平日が100人、休日が150~200人、行楽シーズンが300人。約半数を外国人が占めており、年々増えている。

 協議会の山口頼明会長(75)は「インバウンドも日本人観光客も地元の人も、みんなが交流できるような憩いの場にしたい」と張り切っている。